家は全部自分に任せて、俺と継母の不在だけだった。興奮と不安が入り混じった不思議な感覚だった。彼女が何をしようとしているのか、俺にどんな秘密を隠しているのか、俺は思わずにいられなかった。うろうろして、俺を見てると思うと、背筋がぞくぞくした。1人なのはわかっていたが、なんとなく家の虚しさがその事実を増幅しているように思えた。俺は自分の思いと自分の欲望と、それを満たすのは俺だけだという実感が残った。そして、その欲望に負けて、自分の妄想を乗っ取らせた。自分の欲求を満たすのは俺だけだったし、そうすることを躊躇わなかった。継母に捕まってると思うと不本意な思いが、その体験をさらにゾクゾクさせただけだった。1人だったが、もう寂しかった。.